【野球】阪神・湯浅 不振の原因はどこに?データで大幅に悪化したストレートの被打率 岡田監督「違うんやろな」

 阪神の守護神・湯浅京己投手が15日のオリックス戦で2被弾を許し、救援失敗。ここ5試合で3度目の背信投球となってしまい、岡田彰布監督も「これはもう投げさせられへんよ」と2軍降格を示唆した。

 昨季、セットアッパーとしてブレークし、CSではストッパーも務めた右腕。去年との違いは何なのか-。「Japan Baseball Data」をもとに分析していくと、まず大幅に変わったのがストレートの被打率だ。

 昨季は・171だったのに対し、今季は・273と悪化。フォークの被打率は・195→・174と良化しており、球種構成もほぼ変わらないだけに、ストレートを打たれていることが最大の要因と考えられる。

 昨季のストレートはMAX156キロ、アベレージ150キロに対し、今季はMAX155キロ、アベレージ149キロとスピードに関しては遜色ない。最も違いが生じたのは打たれたコース。湯浅から見て真ん中から右打者のインサイド、左打者のアウトコースが最も被打率が4割以上のレッドゾーンになっている。

 一方で右打者のアウトコース、及び左打者のインサイドはいずれも被打率・000。昨季はレッドゾーンが9分割の中になく、ど真ん中のストレートは被打率・143だった。

 湯浅が15日の試合後、原因に挙げたのがボールの質。「やっぱりボールに力がないと思いますし、自分の思うようなボールが投げられていないのではじき返されたのだと思います」と振り返り「制球力とかの問題じゃないと思う」と語った。右投手の湯浅から見て指にかかったボールが集まる右打者の外角は打たれておらず、逆にシュート回転や抜け球となるインサイド方向のゾーンが被打率が高い。

 岡田監督も「キレでな、力で押し込むタイプやからな。結局は。(真っすぐが本来のものとは)違うんやろな」と語っており、スピードガンでは図れない回転数などストレートの質の部分に原因があると考えられる。

 WBCから帰還し、右前腕の張りを訴えて開幕直後に登録抹消となった湯浅。WBCで使用されたMLB公式球などボールの問題、昨季とは異なるイレギュラーな調整、蓄積疲労など要因は複数あるだろう。再調整帰還でもう一度、打たれないストレートを取り戻すことができるか-。故障を乗り越えて飛躍を果たした右腕だけに、必ず本来の姿を取り戻してくれるはずだ。(デイリースポーツ取材班)

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