【野球】巨人 電撃トレード第2弾で小沼を獲得 その狙いとは? リリーフの防御率3・86はリーグワースト
巨人が、また電撃トレードでブルペンを強化した。石川慎吾外野手(30)とのトレードでロッテから小沼健太投手(25)を獲得した。
巨人は、5月に広岡大志内野手との交換トレードでオリックスから鈴木康平投手を獲得。シーズン途中に電撃トレードでリリーフ2人を緊急補強するのは球団の歴史をひもといても珍しいケースだ。
全てはリリーフ陣の強化のためだ。新外国人として、シーズン途中に獲得したリリーフ左腕・バルドナード投手の入団会見が行われた2日、大塚淳弘球団副代表はこう言った。「(今の野球は)分業制なので。七回、八回、九回、ブルペンが勝負。その中でペナントレースの勝負は8月、9月になるんじゃないかと。そのためにブルペンを強化したかった」。今回の小沼のケースも同様だろう。
今季の懸案事項は間違いなくブルペン陣だ。ここまでチームのリリーフの防御率3・86はセ・リーグワースト。特に序盤は勝利の方程式を確立できていなかった。ここにきて育成から支配下に復帰した左腕・中川や鈴木康、先発からリリーフに転向したビーディでやりくりしてきた。ただ6月30日には守護神・大勢が右上肢のコンディション不良のため出場選手登録を抹消された。ストッパーを欠く状況が続くためブルペンの層を厚くし、何が何でも強化したい球団の思惑もあった。
小沼は189センチの長身右腕で、150キロ超えの直球と空振りの取れるフォークが武器。25歳と若く、まだまだ伸びしろもある。力を発揮すれば巨人の勝利の方程式に入ることも可能な、無限の可能性を秘めた右腕だと感じている。(デイリースポーツ・伊藤玄門)