【野球】なぜ立浪中日は最下位なのか 現状を憂う竜党の声 借金21は7年ぶり

 3回、リクエストを求める立浪監督(撮影・飯室逸平)
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 立浪竜が乗り切れない。前半戦は34勝48敗2分けの借金14。2年連続最下位で折り返す形となったが、ラスト3カードに勝ち越し、後半戦に向けて勢いの付く形を整えたかと思われたが、オールスターブレークを挟んで広島、DeNA、巨人と3カード連続で負け越し、8月1日の阪神戦にも敗れて5連敗となり、借金は7年ぶりとなる今季ワーストの21に膨れ上がった。

 7月18日、大島オーナーに前半戦終了の報告をした立浪監督は「全て監督の責任。すみませんという話から始めました。強いチームにするということで監督に就任したわけですから、成績や結果は毎日出ますけど、残り試合をしっかり戦っていきたいという決意をお話しました。後半戦に向けて、いい試合が増えるように、とにかく全力で勝ちに対して貪欲にやっていきたい」と意気込んでいたが、後半戦は1勝8敗と沈み、93試合を経過しても思い通りの野球を繰り広げられずにいる。

 大島オーナーは「2年連続で最下位で折り返すという結果に現場の苦労を感じています。故障者の続出、期待していた選手の調子がなかなか向上しないということもあって、厳しいやりくりが続いていますが、立浪監督をはじめ、チーム全体で後半戦巻き返すための要素をしっかり洗い出し、強みを生かしつつ、弱みを克服して、一戦一戦を勝ち切ってもらわなければなりません。熱気がため息に変わらないよう、選手には発奮し、勝負所で負けない強い戦いを繰り広げてもらいたいと思います」と巻き返しに期待を寄せた。だが、バンテリンドームの熱気は変わらないものの、ため息の数は日に日に増えている。

 中日が負けるたび、SNSにはファンの怒り、嘆き、悲しみに満ちたコメントがあふれる。「立浪辞めろ!」「負け方同じ」「負けはもう見飽きた」「もっと打て!ピッチャーが可哀想」という書き込みが目立つが、一方で「力は確実についてきてる」「どんなに負けてもずっと応援してる」「Aクラス狙え!」「同じ負けでも内容違う」「元気出そう!」という励ましの声もある。

 近年の中日では1995年の高木守道監督、2003年の山田久志監督、2016年の谷繁元信監督がシーズン途中での休養となり、2011年の落合博満監督はヤクルトと優勝争いを繰り広げていた9月下旬に、2021年の与田剛監督はシーズン残り8試合となった10月中旬に今季限りでの退任が発表となった例がある。

 立浪監督は3年契約の2年目だが、中日ファンの思いはどうなのか。竜党100人にアンケートを実施したところ、監督交代派が42%、続投支持派が40%、交代か続投かどちらとも言えないが18%だった。

 監督交代派の意見としては「お金を払って球場に足を運んでるのに、勝ち試合を見られる回数が少なすぎる」(名古屋市、会社員、50代男性)、「監督になる時に、打てるチームを作ると言っておきながらいまだに打てない。今後も来年も期待できない」(一宮市、会社員、40代男性)というように、勝てない、打てないことを理由に挙げた。

 一方、続投支持派の意見としては「他球団と比較して、圧倒的に戦力が整わない中で若手を起用して、今後に期待を持たせてくれている」(知立市、自営業、50代男性)、「強いチームを引き継いだわけじゃない。ミスタードラゴンズに再建を任せたんだから、長い目で見るべき」(安城市、公務員、50代男性)という声があふれ、支持、不支持を明確にしなかった人では「今のチームなら誰がやっても結果は一緒だと思う」(名古屋市、大学生、20代男性)、「監督の責任を問うより、グラウンドで戦ってる選手の責任が問われるべき」(名古屋市、会社員、30代男性)といった意見が集まった。

 残り50試合。3年ぶりのAクラス入りに向けた道は険しいが、監督交代派も続投支持派も望むのは目先の1勝。対価に見合う試合内容をファンは強く求めている。(デイリースポーツ・鈴木健一)

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