【野球】なぜ巨人は阪神に敗れたのか 伝統の一戦で見せつけられた大きな力の差

 宿命のライバルに屈した。巨人は、圧倒的な力の差を見せつけられて阪神の優勝を許した。なぜ虎に負けたのか-。巨人担当キャップ・伊藤玄門記者がその要因を探った。

 5勝17敗1分。この阪神との今季、対戦成績が全てを物語る。巨人・原辰徳監督は「競り負けたという印象が非常に強いですね。そつのないと言うか、ミスの少ない。とても今年のタイガースはいいチームだったと思います」と舌を巻く。

 投手力に大きな差があったと感じる。阪神は、リーグトップの防御率2・61に対して巨人は同5位の3・57。リーグ1位の打率・255の攻撃力がありながら、虎に勝てなかった原因は投手陣の“もろさ”だ。特に今季、阪神戦5勝のうちエース・戸郷が登板した試合が4試合。勝ちが付いている先発投手も戸郷の3勝のみだ。先発陣が踏ん張れなかったことも敗因の一つだろう。

 指揮官は「やっぱり(阪神打線の)1番、2番、8番。ここにかなり、やられたなという印象ですね」と振り返る。上位、下位と、どこからでも得点を奪える万能型の打線にてこずった。象徴的だったのは8月26日・阪神戦(東京ド)。8番・木浪に痛恨の満塁弾を食らって打ち合いの末に敗れた。今月13日の同戦(甲子園)では1番・近本と2番・中野の2人に計3盗塁を許し、足で揺さぶられた末に惨敗した。

 伝統の一戦で投打ともに、大きな力の差を見せつけられてのV逸。チーム全体としても無念の思いがあり、悔しさもひとしお、だろう。ただ23年シーズンが終わったわけではない。大きな課題、反省を糧とする。逆転でCS切符をつかみ取り、虎とのリターンマッチに挑むしかない。(デイリースポーツ・伊藤玄門)

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