【野球】楽天・荘司 活躍の裏にさまざまな試行錯誤 真っすぐの強さ求め「大谷さんのリズム感」も

 17日のオリックス戦(京セラドーム)に先発する、楽天のルーキー・荘司康誠投手は、現在自身3連勝を飾るなど、一つの目標に掲げた5勝目まであと1勝としている。その活躍の裏には、投球フォーム変更など、さまざまな試行錯誤を行ってきた。

 7月上旬、荘司の投球フォームを見て驚いた。脚の上げ方がエンゼルス・大谷翔平にそっくりだったからだ。2段モーション気味だったものが、大きく変わったのが目に見えてわかった。

 その意図を本人に聞くと「真っすぐの強さ」を求めたからだという。「楽に勢いをつけたくて、大谷さんのリズム感がすごいやりやすかった。力を入れる部分と抜く部分がはっきりして、自然といい流れになった」と下半身主導を意識した。

 実際に「真っすぐの威力がすごい変わった。自信を持って投げられています」。球速には表れない質が向上したという。その他にも「クイックの時にうまくいっていない」とセットポジション時に猫背だった姿勢を、真っすぐに変えるなど、試合ごとにマイナーチェンジを加えた。

 フォームチェンジと同時に課題にも直面している。持ち味となっていたカーブの制球面に苦しんだ。これまで「手先だけでやっていた」というものから「脚をしっかり使って投げられるようにしたい」と投球フォームに連動したカーブ習得を目指している。「作り直すイメージですね」とシーズン中とは思えない大胆な判断だった。

 ここ最近は「僕一人でやってもしょうがない。いいお手本がいるので」とチームの先輩で、カーブの使い手でもある岸に助言を求めた。ベテラン右腕独特の感覚に難しさは感じつつ「最後ものにするのは自分ですから、アクションを起こしたい」とこれからもアドバイスを求めていく。

 最初はなかなか勝ち星がつかず、プロ初勝利は7月だった。それでもここ最近は、安定した投球で先発ローテの一角として徐々に結果がついていきた。チームの未来を担う右腕は、日々もがきながらも確実に成長を続けている。(デイリースポーツ・滋野航太)

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