【野球】巨人はなぜ歴史的な低迷にあえいだのか 阪神との差は歴然 投手陣の層の薄さは致命的

 夢は、はかなく砕け散った-。巨人は逆転でのCS進出を逃し、Bクラスの4位が確定した。同一監督での2年連続Bクラスは球団初という歴史的な屈辱。V争いに絡むどころか下位に沈み、“低迷期”に入った気配すらある球界の盟主。巨人担当キャップ・伊藤玄門記者が今季の“敗因”に迫った。

 V奪回を目指したが歴史的な低迷にあえいだ。惨敗した原因は、一体どこにあったのか-。優勝した阪神に投打ともに圧倒的な実力の差を見せつけられたことも要因。虎を相手にわずか6勝(1分)で、18敗は球団史上ワーストの数字だ。

 攻撃面の差も歴然だった。特に巨人の四球数は362個で、493個の阪神と比較しても100以上少ない。投手に多くの球数を投げさせて疲れさせ、シングルヒット=四球と考えても、この差は大きい。巨人の野手が、打席での粘りや執念が足りなかったことは否定できない。

 チーム打率・252、164本塁打はいずれもリーグトップだが、昨季と同じように打線はつながりを欠き、“あと一本”が出ない勝負弱さを露呈した。2戦連続0-1でDeNAに2連敗を喫した9月26日、原監督は「点取りゲームだからね。何かが足りないんでしょうね、このチームにはね」と嘆いた。

 攻撃以外でもブリンソンの守備、走塁のボーンヘッドを筆頭にミスをして自滅するケースが多かった。先発陣で2桁勝利を挙げているのは戸郷のみ、守護神・大勢が故障で長期離脱したこともあり、勝利の方程式は最後まで確立できかなった。投手陣に関しては先発、ブルペンともに層の薄さが致命的となってしまった。

 指揮官は、苦しげな表情を浮かべて「(選手に)こんなチームではないんだというところはね、思ってほしいね」と語っていた。屈辱にまみれた球界の盟主。課題は、山積みで再建への道は険しいと言わざるを得ない。(デイリースポーツ・伊藤玄門)

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