【野球】阪神ナインの年俸が爆上がり!上がりすぎ?ご祝儀査定?85年優勝戦士は「やりがいあるよな」「生まれるのが早すぎた」

 18年ぶりのリーグ優勝、38年ぶりの日本一を勝ち取り、ご褒美のハワイ優勝旅行を満喫している阪神ナインの年俸が爆上がりし、世間を大いに驚かせている。

 投手では3年目の伊藤将司が10勝5敗、防御率2・39で8000万増の1億6000万円。同じく3年目でプロ初勝利を含む10勝6敗、防御率1・75でMVPに選出された村上頌樹が6000万増の6700万円で更改。

 野手では遊撃の定位置を奪い返した5年目の木浪聖也が5000万増の7100万円、左打者として史上初となる新人年からの3年連続20本塁打を達成した佐藤輝明は6500万増の1億5000万円、164安打で自身初の最多安打を獲得した3年目の中野拓夢は8000万増の1億5000万円、全試合で4番を務め、最高出塁率のタイトルを獲得した7年目の大山は1億5000万増の2億8000万円、先頭打者として幾度となく好機を演出した5年目の近本は、1億5000万増の3億2000万円で更改し、球団最速で3億円の大台を突破した。(金額は推定)

 SNSでは「夢があるよね」「想像以上の上がりっぷり」「しっかり働いた分だけ給料に跳ね返るのはやりがいがある」「上がりすぎ?とも思うけど、それだけ払える球団もすごい」「信賞必罰の査定やね」といったコメントが集まっている。

 阪神OBで、リーグ優勝を成し遂げた1985年には12勝を挙げた中田良弘氏は「昔は『渋チン』と呼ばれたこともある阪神だけど、いい世の中になったよな。選手にすればやりがいがあるよ。今は毎日、スタンドをお客さんが埋めてくれるから、球団も選手に還元できるお金があるのも大きい。俺らのころは巨人戦だけいっぱいで、それ以外はスタンドも空席が多かったからね。85年の時だって、そんなに給料上がった記憶ないもん」と当時を振り返る。

 阪神以外の球団でも、過去には「3年やって初めて一人前」というような風潮があり、契約更改交渉でも、活躍1年目のアップ率は比較的抑えられることが多かった。だが、近年では活躍の継続年数に重きを置くのではなく、当該年の成績が翌年度の年俸に跳ね返る形が増えてきているように感じる。

 中田氏は「これが本当にあるべき形だと思う。選手にすれば、自分で今年はやったぞと胸を張れる年にしっかり上げてもらいたいもの。落とされる時は1年の数字で判断されることが多いだけにね。『俺たち生まれるのが早すぎたな』と昔の同僚たちと話すことがあるけど、今の選手達は恵まれてる」と続けた。

 岡田監督は優勝旅行中に催された歓迎祝賀会で「えらい給料が上がっているよね。俺ら上がれへんのに(笑)。なんかまあ、お金いっぱいあるらしいですよ。(球団は)金はあります言ってたから」とあいさつし、会場を笑わせていた。

 阪神が球団史上初のリーグ連覇に挑み、オリックスはリーグ4連覇に挑む来季。その他覇権奪回を狙う球団でも、年俸に見合った、いやそれ以上のプレーで、ファンに夢を与え続けてほしい。(デイリースポーツ・鈴木健一)

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