【野球】巨人 阪神から2選手補強は超異例 虎の助っ人・ケラーを獲得した狙いや背景は-
巨人は26日、前阪神のカイル・ケラー選手(30)の獲得を発表した。支配下の新外国人補強では今オフ、球団の第1弾となる。虎の助っ人という異例のピースを加えた老舗球団の狙いや、背景とは-。
ケラーは今季、阪神で27試合に登板し1勝0敗1セーブ、防御率1・71の成績を残した。入団1年目の昨季は34試合で3勝2敗、3セーブ、防御率・3・31。NPBで2年間1軍マウンドに上がったという“経験”は間違いなくある。新外国人選手は日本の野球に慣れるまでに時間がかかる傾向があり、ケラーのそうした実績も買ったのだろう。
ブルペン陣を見渡せば盤石とは言えないチーム事情がある。今季、救援防御率はリーグワーストの3・81。守護神の大勢は今季、右上肢のコンディション不良によって長期離脱をし、万全とは言えない状況だ。だからこそ今オフにはトレードでソフトバンクから高橋礼と泉、オリックスから近藤を獲得。現役ドラフトでは阪神から馬場を取ってリリーフ陣の強化に取り組んできた。
ケラーが加わり今オフ、阪神から2人目の投手加入となった。12月のわずか1カ月の間に永遠のライバル球団所属の選手を2人も獲得するのは歴史的に見ても珍しいケースだろう。今季は3年連続V逸、2年連続Bクラスに沈むなど歴史的な低迷にあえいだ。来季はV奪回が最大のミッションとなる阿部巨人。チーム力アップへ躍起になって、異例の補強を敢行した。(デイリースポーツ・伊藤玄門)