【スポーツ】世界で認められる井上尚弥と大谷翔平の共通点とは 練習で染み込ませた理想を実践できる能力

 今年のスポーツ界はプロボクシングで史上2人目の2階級4団体統一王者となった井上尚弥(大橋)、メジャーリーグMVPに選出された大谷翔平(ドジャース)がスポーツ界を席巻したと言っても過言ではないだろう。日本が世界に誇る2大アスリートと誰もが認めるところだ。

 井上、大谷に共通することは、世界の強者にも、秘策や奇襲策で勝利を見いだすのではなく、正攻法でぶつかり結果を残している。偉大だと思う。練習などを見させてもらい、ともに基本を大事過ぎるというほど大事にしていることが分かった。井上は「Lemino」のSNSでジムの若手に「見ていてシャドーが足りない」と言っていた。シャドーボクシングを大事にヘトヘトになるぐらいにやってきたという。都内で10月に行われたチャリティーイベントのボクシング教室でも少年少女に「ジャブ、ワンツーというのはボクシングの基本で、簡単ではあるけども、難しいパンチ。しっかりジャブとワンツーを極めれば、僕はチャンピオンになれると思う」と、少年少女にシャドーの手本を見せ、基本の反復練習の大事性を説いていた。サンドバックでは味わえない感覚。今年の公開練習でも深く考え込みながら、黙々とシャドーボクシングをこなす姿が印象に残っている。

 大谷も遡ることメジャー移籍前の日本ハム時代のオフ、千葉・鎌ケ谷寮に隣接する室内練習場で、冬の時も、汗をかきながら1時間以上、黙々と素振りをする姿を見たことがあった。「いろいろボールの軌道とかを考えながら振ってますよ」と言っていた。頭で相手投手をイメージしながら、ずっと素振りを続けている。当時、自分の中ではピッチングマシンを打ち込むよりもより吸い込まれた。

 井上も大谷も練習で染み込ませた理想を実践でこなせるのが共通している。井上は相手がどんな体勢で打ってきても、自分の理想もパンチを高い確率で打てるのだろう。大谷も、メジャートップの投手の球を高い確率で、理想のスイングできっちり振れるから本塁打を量産できる。2人を見て、いかに基本の徹底を飽きずにこなせるか、超一流になるには避けて通れない道だと思った。(デイリースポーツ・水足丈夫)

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