【サッカー】逆転優勝へ望みをつなぐINAC神戸のエース田中美南 監督が「INACのメッシ」と絶賛する理由

 女子サッカー・WEリーグもシーズンが大詰めとなった。首位・浦和の2連覇か、2位・INAC神戸が2シーズンぶりに覇権を奪還するか。INACは2日の第18節第1日に埼玉戦で3-0で勝利した。浦和が3日の同節第2日・C大阪戦と6日の第19節・埼玉に連勝し、INACが6日・新潟戦に敗れれば浦和の優勝が決まる。しかしINACが勝ち続ければ、18日の上位2チーム直接対決で逆転もあり得る。

 INACをけん引するのが主将で日本代表のFW田中美南(30)だ。4月28日・仙台戦で先制のバースデーゴールを挙げると、2日・埼玉戦でも前半13分にミドルシュートを決め2試合連続先制弾。「点を取れない時間が長いと切れてきてしまうが、前半のうちに取れたのはよかった」と振り返った。ジョルディ・フェロン監督(45)も厚い信頼を寄せ「彼女から先取点が生まれたのは大きいし、チームをけん引してくれている」とエースが0-0から扉をこじ開けることの重要さを説いた。

 フェロン監督は常々、田中を「リオネル・メッシ(インテル・マイアミ)のような存在」と、サッカー界をけん引するスーパースターに例えてきた。現役時代にU-23スペイン代表としてシドニー五輪銀メダルを獲得した経験を持つ同監督は「バルセロナにはメッシがいて、チームを引っ張った。INACには美南がいて引っ張ってくれる」とその存在やプレーが勝利に大きな影響を与えていると表現する。

 チームとしても4月18日・広島戦で0-2と今季唯一の敗戦を喫した後は3-0相模原、4-1仙台と複数得点で快勝している。田中は「これまで複数点が取れない時期が続いたが、今は取れるようになってきている。これを続けていきたいし、個人的にも複数得点を狙いたい」と自らに厳しいノルマを課す。その言葉にも力がこもっている。「厳しい戦いに変わりはないが、本当に最後まで分からない。(優勝が)自分たちに転がってくると信じて戦う。自分たちで自分たちを終わらせたくないし、残り4試合勝ちたいし、アウェー2試合を勝ち切り、浦和戦でいいゲームをして勝てれば」と望みをつなぎ、ラストスパートにかける。(デイリースポーツ・中野裕美子)

関連ニュース

編集者のオススメ記事

インサイド最新ニュース

もっとみる

    ランキング

    主要ニュース

    リアルタイムランキング

    写真

    話題の写真ランキング

    注目トピックス