【野球】なぜ侍J・井端監督はアマ球界からの選手招集に積極的なのか 「プレミア12」に向けブレない信念とは
3月の強化試合のメンバーが、「プレミア12」への“試金石”でもあったと感じた。侍ジャパンが3月6、7日に行った欧州代表戦(京セラドーム大阪)。金丸夢斗投手(関大)、宗山塁内野手(明大)、西川史礁外野手(青学大)、中村優斗投手(愛工大)という4人の大学生を大抜てきした。
異例の招集だったが故障で欠場した宗山をのぞき、先発した金丸が2回を無安打無失点4奪三振の完全投球を披露するなど、それぞれが“プロ級”の実力を披露した。「大学生の中ではトップクラスであるのは間違いない」と井端監督。強化試合後には大学生たちに「上を見られたということでまた1年、(侍ジャパンを)目指しながらやってほしい。その先もこのユニホームを着られるように、というのは伝えました」と明かしていた。
侍指揮官の方針がブレることはない。11月開催の国際大会「プレミア12」でも、同様に大学生を含めたアマ球界の選手を招集することも検討している。「いい選手だったらアマ問わず、という気持ちはあります」と明言した。
井端監督には明確にしている“信念”がある。「極端に言ったら小学1年生で170キロ投げたら選ぶ。日本のためにもなる」。プロ野球選手と肩を並べるほどの超逸材であるならば、アマ球界の選手でも侍ジャパンに積極的に招集したい-。その選手が成長すれば将来の日本球界の発展にもつながる。いずれにせよ“実力至上主義”の考えであることは間違いない。
4月には、東都大学リーグと東京六大学リーグを視察に訪れた井端監督。西川や宗山を含めた大学生の逸材を生チェックする目的もあったことだろう。3月の強化試合で選出された4人以外の大学生も侍ジャパン入りする可能性を秘める。「プレミア12」に向けて今後、本格的なチーム編成に取り組むが、井端ジャパンのメンバー選考にも注目していきたい。(デイリースポーツ・伊藤玄門)