【サッカー】J1川崎が浮上へ“川崎一心” 市制100周年記念試合に地元のスター大集結 市原隼人「私にとって川崎が世界の中心」

09年6月20日の大分戦で始球式に登場した俳優・市原隼人(ⓒKAWASAKI FRONTALE)
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 J1川崎が、29日・広島戦(U等々力)で川崎市制100周年記念試合として数々のイベントを展開する。同市出身の俳優・市原隼人(37)や、ガールズバンド「SHISHAMO」「トゲナシトゲアリ」ら川崎にゆかりのある有名人が大集結。今季はリーグ戦15位と苦しむチームを、一丸となって盛り上げていく構えだ。

 こんなもんじゃねーだろ、川崎!低迷するチームへ、そんなゲキが聞こえてきそうな地元スターの集結だ。市制100周年の記念試合となる29日・広島戦。地域密着を掲げる中で、これまでの地元ゆかりのゲストを招いたイベントを続けてきたフロンターレが“川崎一心”の真骨頂を見せる。

 まずは15年前の伝説の再現だ。始球式には市原が15年ぶりに登場。2009年の始球式では「(川崎の試合は)めちゃくちゃ面白いです!本気で盛り上げていきたいです!」の絶叫とともに見事なシュートを決めると、ユニホームを脱いで上半身裸でサポーターが待つ「Gゾーン」へ。バケツの水を自ら浴びるパフォーマンスで場内を盛り上げた。

 市原も「あの時を思い出すだけで、今でもすさまじい興奮がよみがえります。今までも、これからも、いつどんな時も私にとって川崎が世界の中心です」と激アツなコメントで意気込みを語る。

 さらには、18年に死去した歌手・西城秀樹さん(享年63)が川崎在住だったことから、ほぼ毎年行われていた恒例のイベント「Y.M.C.Aハーフタイムショー」も復活する。

 市原隼人をはじめ、地元出身バンド「SHISHAMO」、川崎が舞台のテレビアニメ「ガールズバンドクライ」から派生したガールズバンド「トゲナシトゲアリ」ら総勢約280人が参加して歌い、踊るという。

 常に地元地域を意識してきた川崎ならではのイベントだ。今年3月1日のホーム開幕・磐田戦では野球日本代表「侍ジャパン」の井端弘和監督が始球式で来場。ゲストに呼んだきっかけの1つは子どもたちの声だった。

 昨年のFC東京との「多摩川クラシコ」でのイベントで川崎市立川中島小学校の子どもたちが招かれた。プロモーション部・吉田沙智さんは「子どもさんや先生と話していた時に、井端さんが(川中島小)出身なんだよという話をうかがっていたので、井端さんしかないなと」と振り返る。

 どんな小さなきっかけでも、地元にゆかりある人々とのつながりを作ってきた。井端監督も地元サポーターの激励に「声援がすごかった。良い刺激、わくわく感があった」と感激。吉田さんも「また、いつでもお越しいただいてほしい。ウエルカムです」と今後も競技の垣根を越えてつながっていくことを熱望した。

 そうした積み重ねがあればこそ、これだけのイベントが可能となった。鬼木監督も「選手には、自分たちも地域を意識してやってきているが、いろんな方々に支えられてこの仕事ができている。だからこそ次の試合で自分たちらしく戦って、勝利する姿を見せて喜び合いたいという話をした」と強い思いを示す。

 今季は低迷が続くが、地元に根ざした“川崎らしさ”は決して失われていない。地元出身スターの後押しを受け、浮上のきっかけとしたいところだ。(デイリースポーツ・中田康博)

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