【野球】広島・黒原 プロ3年目、中継ぎで開花の裏に守護神・栗林の存在 キャッチボール相手の「師匠」から学ぶこととは?

 広島・黒原拓未投手(24)がブルペンで輝きを放っている。今季は27試合で2勝2敗、防御率1・80(15日時点)。飛躍の裏には、今季からキャッチボールを行う守護神・栗林の存在があった。

 2人のキャッチボールは帽子を取り、お互い深々と頭を下げるあいさつから始まる。終了後も同じルーティン。黒原は栗林と過ごす時間を「良い雰囲気でキャッチボールをやらせてもらってます」と笑顔で明かした。

 今季は先発としてスタートしたが、4月中に中継ぎへ配置転換。その際、偶然キャッチボールの相棒を探していた栗林と目が合い、そこからコンビを組むようになった。

 毎日、お互いのボールを確認しているからこそ、少しの変化にも気づく。「少しカット気味だとかシュート気味だとかっていうのは日によってあるので。気になるときには言い合うようにしています」と情報交換が日課となっている。

 新たな取り組みも始めた。栗林がキャッチボールの最後に必ず行うのがけん制の練習。それに倣って黒原は、ゴロ捕球を想定した送球練習をするようになった。「栗林さんを見て、僕も何かやろうと。中継ぎはよりワンプレーが大事になる。準備しておくことに越したことはないかなと思って」。守護神の姿勢から多くのことを学んでいる。

 そんな黒原の活躍の要因を栗林は「とにかくストライクゾーンで勝負出来ていること」と分析。「先発から急に中継ぎになって、適応できているのは黒原のセンス。抑えるたびに自信がついているように見えるので、しっかり腕も振れている」と評価した。

 シーズンは夏場の戦いに突入する。救援陣は疲れが出てくる時期だが、栗林は乗り切るためのヒントを口にした。

 「僕は『暑い=しんどい』という考えをなくしてほしい。暑いからこそ体が動くこともある。プラスに考えれば乗り越えられる」

 現在、セットアッパー・島内が離脱中。新井監督は八回の男を固定せず、全員でカバーしていく方針を示している。黒原は12日・ヤクルト戦(マツダ)で1点リードの八回から登板して1死一、二塁として降板。しかし、13日の同戦では延長十一回を無失点に抑えて2勝目をマークした。九回で待つ“師匠”にバトンをつなぐため、黒原は必死に腕を振り続ける。(デイリースポーツ・高橋涼太朗)

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