【野球】ソフトバンク・ウォーカーの今 野球ができる喜びをかみしめながら、見つめる視線の先にあるもの

ファームで打撃のさらなる向上を目指すソフトバンク・ウォーカー(撮影・畠山賢大)
ウエスタン戦でフルスイングするソフトバンク・ウォーカー(撮影・畠山賢大)
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 ソフトバンクは現在首位を独走中で優勝マジックも「23」が点灯中。強大な戦力でリーグを席巻している中、今季からチームに加入したアダム・ウォーカー外野手(32)はファームでもがいていた。ファンからの人気も高い助っ人の胸の内を聞いた。

 酷暑の8月。ウォーカーの姿は2軍戦にあった。気温が35度を超えることもあるデーゲーム。試合前練習では黙々とバットを振り込み、試合では鋭いスイングを見せた。現状について、「感じは悪くない。雨で中止が多いこともあったけど、ここ最近は野球ができている。試合があるっていうのはうれしいし、打席に入れるのはうれしい」とプレーできる喜びをかみしめていた。

 22年から巨人に加入。来日初年度の同年は124試合に出場し、打率・271、23本塁打52打点の活躍を見せた。昨年11月に泉、高橋礼との交換トレードでソフトバンクへ移籍。新天地で迎えた今季もオープン戦で12球団トップの5本塁打をマークし、開幕スタメンの座も獲得した。同3戦目では移籍後初アーチを架けていたが、その後は不振に陥り、打率・169で4月30日に登録抹消されていた。

 「ジャイアンツでは2年間やらせてもらって、最初は慣れないこともあったけど、同じ投手と対戦していくことで少しずつ慣れていった。今年はリーグも変わり、対戦相手も変わって、そこでちょっと苦労している」

 強大戦力の中では助っ人であっても激しい競争にさらされる。2軍降格後はウエスタンでここまで52試合に出場し、7本塁打25打点を記録しながらも打率は・215にとどまっている。11日のウエスタン・広島戦(由宇)では代打で登場し2打数無安打。凡打では天を仰いで悔しがり、左翼守備に就く際には定位置へ駆け足でさっそうと向かう。もどかしい思いを抱えながらも、野球ができる喜びをかみしめているように見えた。

 1軍は4年ぶりのリーグ制覇へ盤石の戦いを進めている。「今1軍の状態も良いし、正直今自分が必要かどうか分からない。だけどヒットを打ち続けて、いつ1軍に呼ばれても良いように状態を上げていきたい」とウォーカーは先を見据えた。再びスポットライトを浴びるまで-。ファンからも愛される助っ人は前向きな姿勢でバットを振り続ける。(デイリースポーツ・畠山賢大)

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