【野球】阪神が現役ドラフトで獲得した畠 かつて「びっくりしますから」と“ピノ”と警戒した近本との共闘に期待

巨人時代の畠世周(2022年2月19日撮影)
 阪神・近本と対戦する巨人・畠=20年11月10日
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 出場機会に恵まれない選手救済の「現役ドラフト」が今月9日に開催され、阪神は巨人から畠世周投手(30)を獲得。この知らせを聞いた時、記者は6年前のことを思い返していた。

 2018年10月のドラフト会議後、畠と当時、阪神からドラフト1位指名を受けた近本の話題となった。近大在籍時に関学大時代の近本と対戦経験があり、「とにかく足が速く周りから“ピノ”(野球ゲームの超俊足キャラクター)と呼ばれていた。来年、見ててください。ビックリしますから」と興奮気味に語っていた。

 関西学生リーグでの対戦時、平凡な遊ゴロを簡単に内野安打にされることから、内野手が定位置より2、3歩前を守る“近本シフト”を敷いて警戒したという。「立命館の辰己(現楽天)は抑えていたけど、近本は当てるのがうまかったイメージ。よく打たれていた」とアマチュア時代から好打者だったようだ。

 実は、当時の巨人も近本は上位候補でリストアップしていたため、大阪ガス時代のプレー映像などは確認していたが、畠の話を聞いてより期待感が高まった過去が懐かしい。

 入団間もない頃の近本に、畠の話題を振った。その際、近本は「僕は(近大在籍時の)畠をもちろん覚えていたけど、向こうが覚えてるのはうれしい」とうれしそうだった。

 プロ入りし、畠と近本の対戦成績は20打数6安打の打率・300、1本塁打という結果だった。かつて“ピノ”と警戒した近本とチームメートになる。来季、甲子園で共闘する姿が楽しみだ。

 畠の忘れられない姿がある。18年9月23日の阪神戦。同点の七回2死一、三塁のピンチで登板し、福留を三振に仕留め、続く八回を三者凡退に抑えた。シーズン終盤にセットアッパー的役割を託され、甲子園で躍動。当試合に勝利したからこそ、同シーズンは143試合目で逆転CS進出が実現したと考えている。

 最速156キロの直球が武器で、先発も中継ぎもできる畠。タテジマのユニホームに身を包み、聖地のマウンドで躍動する光景に期待したい。(デイリースポーツ・関谷文哉)

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