ファインダー越しに見えた“女優”真央
ファインダー越しにドキッとした。真央ちゃんが、女優へと変貌した。
フィギュアスケートの浅田真央(25)が3日、さいたまスーパーアリーナで行われたジャパンオープンで復帰した。ブランクを感じさせない演技を披露し、今までとは違う大人の色気を漂わせていた。1年間の休養は肉体的にも精神的にも、脱皮するためには必要だったと感じさせた。
2014年3月に同会場で行われたフィギュアスケート世界選手権を私は取材しているが、エキシビションで羽生結弦と共演する浅田は、可憐だった。まだ銀盤のアイドルとしての輝きを放っていた。
この日はラベンダー色の衣装に身を包み、女性らしい、丸みを帯びたシルエットで優雅に演じた。前回は1人のアスリートを撮影している感じだったが、今回は演技もさることながら表情も官能的で、女優の演技を見ているようだった。1年間の休養で、1人の女性に戻ったということか。
すごいのは、一度切れたアスリートとしての緊張を再び取り戻したことだろう。平凡な幸せより、達成感を求めた。そういう意味では、やはり真からアスリートなのだ。
大人の色気という武器を帯びて復帰した銀盤のスター、浅田真央の今後が楽しみだ。
(写真と文=デイリースポーツ・開出牧)