高校通算１１１本塁打の早実・清宮幸太郎内野手（３年）が２２日に同校で会見を行い、国内プロ球団への入団希望を明らかにした。

　当日のテレビ各局は速報テロップを流し、会見の模様はワイドショーが特集を組むなどアマ野球の枠を越えた注目度となった。その中で清宮は目標とする選手を、「早実の先輩である王貞治さん。いずれは８６８本を目指さないといけない使命感がある」と言及。進路について父・克幸氏（５０）から受けた影響は「あまりない」。「将来はメジャーも目標にある」などとキッパリ語った。

　５０社１３０人の報道陣が集まった会見場では清宮の表情が変わるたびに無数のフラッシュが光った。そんな緊迫した空間でも、清宮は淡々とした口調で質問に答え続けた。その姿はとても１８歳とは思えない。

　大物感漂う期待の星は半面、残りの高校生活について質問されると、「文化祭があります」と即興で返し、演劇の役については「内緒です（笑）」と照れ笑いを見せた。

　午前と午後の授業の合間に行われた約３０分の会見を終え、息を吐きながら胸に手を当て安堵（あんど）した表情で会場を後にする怪物スラッガー。この時ばかりは１人の高校生に戻っていた。（写真・文＝デイリースポーツ・堀内翔）