羽生結弦のサプライズ「SEIMEI」ポーズに感動 ファインダー越しに伝わる郷土愛
郷土愛を感じるサプライズだった。フィギュアスケート男子で、2014年ソチ、18年平昌五輪金メダリストの羽生結弦(24)=ANA=が20日、出身地の仙台市内で行われたモニュメントデザイン発表式で、サプライズ「SEIMEI」ポーズを決めた。
モニュメントデザイン発表後のフォトセッションだった。ムービーカメラ用の撮影で、カメラマンが動きのあるポーズを求めた。司会者も「何か、お願いできますか」と催促。私も内心、ガッツポーズでもしてくれたら…と期待した。
出身地の仙台。会場には多くのファンが詰めかけた。羽生は、フィギュアスケートを通じて、震災で傷ついた人々を励まし、勇気づけてきた。まさに希望の光であり、期待の星である。
「むずかしいですよね~」と司会者が助け船を出した時、羽生はちらりとモニュメントデザインを見た。次の瞬間、しなやかな体が素早く動いた。両足を開き、左足かかとを上げ、左手を頭上へ…。私はすかさずシャッターを切った。
一瞬だったが、モニュメントデザインと同じ、17-18シーズンの活躍を象徴する、フリー「SEIMEI」の冒頭のポーズを決めた羽生。期待を上回るサプライズに、会場は沸いた。両手で顔を隠しながら照れ笑いを浮かべた羽生だが、ふるさとへの思いが伝わってきて、ファインダー越しに、感動した。
モニュメントは29日、仙台市地下鉄国際センター駅南側広場に設置される予定で、トリノ五輪を制した荒川静香さんのモニュメントと共に並ぶ。(デイリースポーツ・開出牧)