タイガー・ウッズの魅力は強さと、喜怒哀楽
人間くさいスーパースターだ。タイガー・ウッズ(43)が28日、千葉県印西市・アコーディア習志野CCで行われた男子ゴルフ・ZOZOチャンピオンシップで、通算19アンダーで優勝。サム・スニード(米国)と並ぶ史上1位の米ツアー通算82勝目を挙げた。
タイガーのスーパープレーの数々、そして、喜怒哀楽の感情表現が私のまぶたに焼きついた。ロングパットを沈めれば派手なガッツポーズをつくり、ミスショットをすればクラブを芝にたたきつけ怒りをあらわにする。カメラマンの視点でも、メリハリのある、実に絵になる選手だ。
第2ラウンド(26日)の8番ホール。セカンドショットをバンカーに打ち込んだタイガーが、クラブを頭上に放り投げた。連続シャッターで撮影しながら、落ちてくるクラブがタイガーの右手から滑り落ちるのが見えた。グリップがどこに当たったかはご想像にお任せする。ファインダー越しに、私は思わず吹き出してしまった。大雨の影響で無観客試合だったことが残念だが、強いだけじゃない、人間くさい一面も見せてくれるスーパースターだからこそ、より感情移入できるのだ。
「タイガー、タイガー」と、近所のお兄ちゃんでも呼ぶようにコールする子供たちに笑顔で応えたタイガー。ゴルフコースという芝のジャングルで、誰もが憧れる強さと、誰もが親しみを覚える喜怒哀楽を随所に見せてくれた。(デイリースポーツ・開出牧)