ヤクルト・五十嵐が目を閉じて投球練習する理由とは…
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ベテランも投球フォームに悩んでいる。昨シーズン、10年ぶりに古巣に復帰。中継ぎとして45試合に登板し5勝1敗(防御率は2・98)という成績を残したヤクルト・五十嵐亮太投手(40)である。
21日午後、キャンプ地(沖縄県浦添市)の浦添市民球場近くのブルペンで1人だけ黙々と投球練習をしていた。ビデオカメラを設置し投球フォームを録画しながら、下半身の使い方をテーマに、投げ込んでいた。
よく見ると投げる前から目を閉じている。リリースの瞬間に目を閉じている投手はいるが、投げる前から目を閉じる理由について「感覚を研ぎ澄ますためです。下半身を使って投げるために…」と、説明した五十嵐。つまり、視覚以外の感覚を研ぎ澄ませ、より集中力を高めて下半身主導のフォームを身につける、ということだろう。しかし、練習後も表情は晴れないままだった。「キャンプ中は、ずっと悩んでいますし、開幕してからも…」と理想のフォームを追い求めていることを明かした。
昨シーズンは、史上7人目となるプロ野球通算800試合登板を達成した。そんな“鉄人”でも、試行錯誤を繰り返している。ピッチングの奥義は深い。(デイリースポーツ・開出牧)