ヤクルト・高津臣吾監督の隠しきれない笑顔が物語る、3年目奥川の成長ぶり
若きエースの成長に、笑顔を隠しきれない。まさにそんな感じだった。連覇へ向け春季キャンプで指揮を執るヤクルト・高津臣吾監督(53)である。
ブルペンで投球練習をする、3年目の奥川恭伸投手のピッチングを見ていた。私は望遠レンズを構え、ピントを奥川に合わせて撮影していたが、背後で身を乗り出している高津臣吾監督が気になった。マスクをしていても分かるほど笑っていたからだ。しまいにはマスクをあごまで下げ、はばからず満面の笑みを浮かべた。
昨シーズンは9勝4敗、防御率3・26の成績で、リーグ優勝と日本一に貢献した奥川。今季は開幕投手を目指しており、さらなる活躍が期待されている。
ボールの握りでストレートを投げ込んでいることは明らかだった。完成度の高い投球フォームがマウンドで躍動する。状態の良さは“奥川ピント”でもファインダー越しに伝わってきたが、それ以上に指揮官の、隠しきれない笑顔が、若きエースの成長ぶりを物語っていた。(デイリースポーツ・開出牧)