ヤクルト・村上宗隆、5打席連続本塁打の左越え2ランは想定通りの“片手打法”
想定通りの“片手打法”だ。
プロ野球新記録の5打席連続本塁打を達成したヤクルト・村上宗隆内野手(22)。2日、ヤクルト-中日14回戦の3回1死一塁、アウトコースのチェンジアップを狙い澄ましたかのように右手1本でおっつけて、左中間スタンドに芸術的なアーチをかけた。
カメラがとらえた“振り切り”は、インパクトの瞬間から離れた左手が胸の前で止まり、ボールをおっつけて打った右手は、バットを握ったままキャッチャー方向に振り切っている。
試合前のティー打撃で、村上は右手1本で打つ練習を繰り返していた。相手投手が本塁打を警戒してアウトコースにボールを集めることを想定していたのだろう。アウトコースの変化球を両手で打って手首を返せば、引っかけてゴロになる可能性が高い。村上のパワーならば、強引に引っ張るより、おっつけた方が、ヒットはもちろん、本塁打の確率は上がるのだ。
1本足打法の王貞治氏(巨人)もなし得なかった5打席連続本塁打。想定練習で磨きをかけた“片手打法”が偉業を達成した。(デイリースポーツ・開出牧)