ロッテ・沢村拓一 生きざま感じるアーリーワーク 体いじめ抜く ファインダー越しでも伝わる本気度
「ロッテ春季キャンプ」(7日、石垣島)
未明のアーリーワークに、彼の生きざまを感じた。古巣に復帰したロッテ・沢村拓一投手(34)である。
室内練習場に現れたのは、午前6時半のラジオ体操第1が始まる前だった。漆黒の闇に包まれた日の出の約1時間前だ。室内練習場の窓が明るくなると、白いTシャツに黒い短パンの沢村の姿が浮かんだ。起床して間もないのだろう。まぶたが重そうだった。
約20分間、室内練習場でストレッチを行うと、トレーニング室に入り、腰ベルトをつけてバーベルを持ち上げた。数回繰り返すと、さらに負荷をかけるために重りを追加してゆく。30分ほど続けると、今度はダンベルを使って体をいじめ抜く。
キャンプに合流した初日からアーリーワークを敢行し、休み明けの第2クールも、チームの誰よりも早く練習を開始。日焼けした顔にロングヘアーをなびかせ、威圧感のある風貌で注目を集めているが、自らにプレッシャーをかけ、負荷をかけることによって、高いモチベーションを維持しているのではないだろうか。単に体幹を鍛えるトレーニング以上の意味を、ファインダー越しに感じた。(デイリースポーツ・開出牧)