直ドラ共演で盛り上げた。国内女子ゴルフでブレイク中の双子の姉妹、岩井ツインズこと岩井明愛（２１）と岩井千怜（２１）＝Ｈｏｎｄａ＝だ。

　１０日に千葉・大栄ＣＣで行われた日立３ツアーズ選手権に初出場した２人は、ファーストステージの５番ホール（５３７ヤード・パー５）のセカンドショットで予告通りの“直ドラ”を披露し、ギャラリーを沸かせた。

　オレンジ色のゴルフウエアにパンツ姿の姉・明愛が、先にゴルフバッグからドライバーを取り出した。すると千怜も負けじとドライバーを手にする。姉はグリーン手前のラフまで飛ばし、男子ゴルフの金谷拓実が思わず手をたたくショットを見せれば、妹はグリーン手前のフェアウェイまで飛ばし、ミニスカート姿でかわいらしいポーズを決めた。いずれも２オンとはならなかったが、ギャラリーを驚かせる魅せるゴルフを“有言実行”。直ドラかどうかをカメラマンの私に尋ねてきたギャラリーの女性が「いいものを見たわ」と満足そうな表情を浮かべ、私もなぜか誇らしく思えた。

　「直ドラ」とは、第１打のティーショットのようにティーペッグにボールを乗せて打つのではなく、フェアウェイ上のボールをティーアップせず、そのままショットすること。成功すれば飛距離が出るが、ダフるリスクもある超難度ショットだ。以前、初の姉妹プレーオフで競って披露した実績があり、直ドラを期待するファンも少なくないだろう。

　同大会で双子での出場は初。午前のファーストステージも午後のセカンドステージも、堂々たるプレーぶりで男子チームとシニアチームを上回るポイントをゲット。女子チームの優勝に貢献し、明愛はＭＶＰに輝いた。

　今シーズンは史上初の「双子最終日最終組」で優勝争いを実現させ、明愛は年間女王争いに名乗りを上げる活躍。来シーズンもきっと切磋琢磨（せっさたくま）しながら、“朝ドラ”のヒロインのような成長物語を２人で紡いでいくにちがいない。

（デイリースポーツ・開出牧）