球団最多の通算228セーブ ロッテ・益田直也の雄たけびに、生きざまを見た!

オレの生きざまを見ろ!9回楽天2死、渡辺佳明を空振り三振に仕留め、雄たけびを上げるロッテ・益田直也。球団最多の通算228セーブを達成=26日、ZOZOマリンスタジアム(撮影・開出牧)
150キロ台のストレートと多彩な変化球で打者に立ち向かうロッテ・益田直也=26日、ZOZOマリンスタジアム(撮影・開出牧)
球団最多の通算228セーブを挙げ、ボードを掲げるロッテ・益田直也=26日、ZOZOマリンスタジアム(撮影・開出牧)
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 クローザーの生きざまを感じる、雄たけびだった。球団最多の通算228セーブを挙げたロッテ・益田直也投手(34)だ。

 26日の対楽天(ZOZOマリンスタジアム)の九回2死、渡辺佳明を空振り三振に仕留めると、右の拳を握りしめ、自軍ベンチに向かって、雄たけびをあげた。オレの生きざまを見ろ!と言わんばかりのパフォーマンスだった。

 お立ち台で言った。「僕の記録よりチームの勝ちが大事です。今日勝てて本当に良かった」。実感がこもっていた。野球はチームプレー。痛いほど知っているからこその言葉だ。そして続けた。「自分が成功した記憶より失敗した記憶の方がすごく頭に残っている。それは皆さんもだと思いますけど…」。

 2021年9月30日の対オリックス22回戦(ZOZOマリンスタジアム)の9回2死一、三塁、あとアウト1つで51年ぶりの優勝マジック「18」が点灯する場面で、オリックス・T-岡田に逆転3ランを打たれた。歓声と悲鳴が交錯するスタジアム。一塁側のカメラ席から、ベースを回るオリックス・T-岡田と、マウンドでぼう然とするロッテ・益田の明暗を撮影したことを思い出した。

 三塁側のオリックスベンチはお祭り騒ぎ。しかし、ロッテベンチからリクエストが出された。T-岡田の「一塁のベースを踏み忘れ」を指摘するものだった。リプレー検証の結果、逆転3ランは判定通り。マウンド上の益田は、いたたまれない気持ちになったにちがいない。後味の悪さが残った。

 成功よりも失敗した記憶が残っているというのは、本当だ。今シーズンも…。一時は登録を抹消されたこともあった。それでも最終回のマウンドに帰ってくるのは、ベンチの信頼があるからだ。だからこそ、勝利を手中にした時の喜びも大きいのだ。

 「幕張の防波堤」という異名を持つロッテの守護神・小林雅英の記録を抜く、球団最多の通算228セーブ。これからは目標にされる立場。“幕張の灯台”となってチームを勝利に導く。(デイリースポーツ・開出牧)

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