今季2勝目を挙げたロッテ・石川歩 登板前に見せた“職人の顔”

しぶい!逆光に浮かぶ職人の顔。登板前にキャッチボールをしながら集中力を高めるロッテ・石川歩=10日、ZOZOマリンスタジアム(撮影・開出牧)
脱力した投球フォームで自由自在にボールを操り打者を翻弄(ほんろう)するロッテ・石川歩=10日、ZOZOマリンスタジアム(撮影・開出牧)
雨のマウンドで巧みな投球術。5回楽天2死三塁、小郷裕哉を三振に仕留めグラブをたたくロッテ・石川歩=10日、ZOZOマリンスタジアム(撮影・開出牧)
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 いぶし銀だ。今季2勝目を挙げたプロ11年目のベテラン、ロッテ・石川歩投手(36)だ。

 10日の対楽天戦(ZOZOマリンスタジアム)の先発マウンドを前に、集中力を高めていた。一塁カメラ席からレンズを向けた。照明の逆光にトレードマークのヒゲ面が浮かぶ。ボールを握り、キャッチボールの相手のミットを見つめる。自信に満ちた“職人の顔”が、復活を物語っていた。

 この日はZOZOマリンスタジアム特有の強風を計算に入れた巧みな投球術。味方の大量援護を背に6回7安打2失点。球数89で楽天打線を料理した。私が特にベテランの味を感じたのは、初回に先頭の小郷に四球を与え、中島に右前打を打たれ無死一、三塁のピンチを迎えた場面。落ち着いたマウンドさばきで辰巳を遊ゴロ併殺に打ち取り、続く4番の浅村を遊ゴロ。不安定な立ち上がりを見事に立て直した。対照的だったのは楽天の先発・松井。不安定な立ち上がりのまま一つのアウトも取れないまま8点を奪われ降板。ベテラン投手と若手投手のコントラストがくっきりと浮かび上がった。

 一時は引退も覚悟したという右肩の手術を克服し、6月30日のオリックス戦(ZOZOマリンスタジアム)で656日ぶりの一軍復帰を果たし、5回3安打無失点で669日ぶりの勝利投手となった。首位ソフトバンクとのゲーム差はあるが、リーグ2位を走るチームにとっては、心強いベテランエースの復活である。吉井監督をして「技術は天下一品」と言わしめた“職人技”に注目だ。

(デイリースポーツ・開出牧)

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