ロッテ・佐々木朗希 圧巻の3者連続奪三振に“怪物復活”の兆し
圧巻だった。3者連続奪三振でピンチを切り抜けたロッテ・佐々木朗希投手(22)だ。
8日の対ソフトバンクの1回二死一、二塁、161キロのストレートで近藤健介を三振に仕留め、雄たけびを上げた。どよめきと歓声が交錯するスタンド。ベンチ前でナインとタッチを交わしながら、笑顔も見せた。望遠レンズを振った私も、久しぶりにアドレナリンが体内に広がるのを感じた。
1軍復帰2度目の先発マウンド。6日に優勝マジックが再点灯した首位・ソフトバンクに勝ち越して優勝への望みをつなぎたい。立ち上がり、いきなり牧原大と今宮に連打を許すと、一気にギアを上げた。栗原、山川、近藤から、圧巻の3者連続奪三振。山川と近藤に対しては160キロ台のストレートを連発してねじ伏せた。
いったい何キロまで上がるんだろう、というワクワク感があったが、2回以降は球速が落ち、自己ワーストとなる被安打9で5回3失点。今季3敗目を喫した。
右上肢のコンディション不良による約2カ月の戦列離脱のブランクはあるだろう。首位を独走するソフトバンク打線を抑えるのは容易ではない。しかし、初回のピンチで見せた“全力投球”に、熱い思いと“怪物復活”の兆しを見た。(デイリースポーツ・開出牧)