肺がんは早期発見が本当に重要 現役医師が明かす工夫、AI診断とのダブルチェックも

 はじめまして。にしおか内科クリニック院長の西岡清訓と申します。今回よりコラムを担当しますのでよろしくお願い致します。

 2018年に阪急塚口駅北側にクリニックを開業し、主に呼吸器・消化器の診療を行っています。日々遭遇する様々な病気や気づいたことなど、皆様の健康維持にお役に立てることをお伝えできればと考えています。

 さて当院における最近のトピックスは、5月末より胸部レントゲンにAI診断を導入したことです。我々開業医は、ほとんどの場合、診断を自分一人で下さねばなりません。トレーニングを受け、経験を積み専門医として診断するわけですが、100%正しいとは限りません。一番恐ろしいのが肺がんの見落としです。

 そこでAIを導入して見落としをゼロにしようという試みです。当院にはCTがありますので、私とAIのダブルチェックで異常と判断した時にCTを撮影することにより、本当に異常があるかすぐに確認できます。

 私は元呼吸器外科医(肺がんを手術する外科医)で、肺がん早期発見の必要性を痛感しております。最新の統計では肺がんは、日本人のがん死因の第1位です。肺がんは非常にたちの悪いがんであるとともに、進行するまで症状が出ないため治療成績が悪いのです。

 しかしごく早期の段階で見つかると9割方治りますので、早期発見が本当に重要です。特に喫煙者の方は胸部レントゲンを含めた健診を欠かさず受け、咳などが続く場合は呼吸器科を受診してください。

 呼吸器科医としての経験とAI診断、胸部CT等あらゆるものを活用し、肺がんの早期発見に努めることが自分の責務と感じています。AI診断の精度については事例を重ね、機会があれば後日またお伝え致します。

 ◇西岡清訓(にしおか・きよのり)兵庫県尼崎市の「にしおか内科クリニック」院長。呼吸器、消化器疾患を中心に一般内科診療などを行っている。

編集者のオススメ記事

ドクター備忘録最新ニュース

もっとみる

    ランキング

    主要ニュース

    リアルタイムランキング

    写真

    話題の写真ランキング

    注目トピックス