芸人のギャラ告白…いい風潮だとは思わない 夢の部分で残しておいて

 芸能人のギャラがテレビのトーク番組などで取り上げられることが多くなった。だがハイヒール・リンゴは、聞かれたままに金額を答える風潮に疑問を投げかける。問われたことをそのまま答えるのではなく「上手く返せるような技、納得してくれるトーク」を語った。

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 最近、芸人のギャラ話が取り上げられることが多いじゃないですか。個人的には、あれはいかがなものかと。

 金額をうまく例えで表現したり、ガッツリ逃げる人もいる。だけどハッキリと数字を言った人の方が、拍手喝采を浴びる傾向にある。それが本当のことなのかどうかは知らないですよ。でも金額を言うということ自体、どうなんだろう。私はいい風潮だとは思わないですね。

 ある芸人が、テレビで直近の月収の話をしていたんです。営業に行って「60万円」とか「70万円」とかって。

 それを聞いた私も、周りにいた芸人仲間も結構リアルな数字だなと思いました。でも我々芸人のギャラって、もちろん営業で呼んでくれている側が支払った額そのものじゃない。会社の取り分だったり経費があって、それらが差し引かれて我々のギャラになる。でも呼んだ側は「これだけ高い金額で呼んでるのに、それだけのギャラ?」って話になると、あまりいい気分じゃない。だからこれまで伏せてやっていたところもあるんです。

 芸人側が口にした金額は、実際にはフェイクが入っているかもしれない。だけど報道されることで、その口にした金額がすべて“ガチな話”になってし上手く返せるような技、納得してくれるトークまうんです。その結果「あいつでもこれだけもらってるんや」とか「あいつは一番いいときあれだけもらって、いまはこれだけ」といったことになる。

 お客さんが望むから言うんやろうけど、望むことに全部返していたら、大変なことになると思うんです。まずお客さんの望みに対して、上手く返せるような技、納得してくれるトークをまず磨かなきゃ。ギャラについて芸人だから話して当然、聞いて当然というのもおかしなこと。そこはひとつ夢の部分で残しておいてもいいんじゃないかなと思います。

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