熊本市議の“子連れ会議”契機に子育て環境良くなれば

 働く女性にとって、出産・子育ての悩みはつきない。現在妊娠中のニュージーランドのアーダーン首相は、出産予定の6月に6週間の産休を取ることを発表した。日本では昨年、熊本市議が本会議に子どもを連れて行き、話題になった。ハイヒール・リンゴは、パフォーマンスであっても「行動起こしたことで少しは変わる」と評価。「子どもがいないから気付くことも、言えることもある。子どもを育てたお母さんは、またその立場で言えることもある」とそれぞれの立場での子育て支援や働き方改革を訴えた。

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 仕事と子育ての両立は大変で、多くのお母さんが苦労されています。昨年、熊本市議の緒方夕佳氏が市議会本会議に生後7カ月の長男を連れて行ったことが話題になりました。ギリギリまで折衝したけど聞き届けられず、最終的に連れて行ったと。でも世間では結構否定的で、パフォーマンスじゃないの?と賛成派は3割程度らしいです。私もパフォーマンスだとは思いますが、素晴らしい問題提起になったんじゃないかな。批判されてるけど、この人が行動起こしたことで少しは変わると思うんです。

 もし私の職場の会議に誰かが子連れできたら…絶対に成立しないし、そういうこともありえない。子育て中のスタッフも「絶対にありえない。他の人に迷惑もかけるし、気も使うし」って。私も実際難しいと思う。

 だからこそ、私はこの人の行動に肯定的なんです。例えばちょっとやっかみ的に「私の職場ではできないから信じられない」「あなたは公費でやれていいですよね」というのは本題からずれていると私は思います。恵まれた立場の人に文句を言うのは話のすり替え。問題提起に対してどう思うかじゃなく、自分の状況との比較を言っているだけだから。そこは「私もやってもらえるよう頑張ろう」とアクション起こしていかないと、まだまだ男社会のこの日本でいつまでたっても子どもを産み育てる環境がよくならないと思います。

 こんなこと言うと、また「子どもがおらへんのに何がわかるんや」と言われそうだけど、子どもがいないから気付く事もあるし、言える事もある。子どもを育てたお母さんは、またその立場で言えることもある。

 ただこの間の件に関して「子どもを傍聴人と思ってない」などと反論されたのは何だか残念だし、それはまた別の話だと思うんです。だっていまは子連れOKという規則もないし、承認もされていないわけですから。“法の不遡及(ふそきゅう)”というのがあるそうです。認められていないのに「これしか皆さんに注目してもらう方法がなかった」とあえてやったんだから、厳重注意は甘んじて受けなあかんと思います。

 この問題提起のあと、緒方市議はテレワーク(情報通信技術を活用した、時間や場所を有効に活用する柔軟な働き方)を活用した、衆院議員会館での、子育て中の議員活動などの勉強会に参加したそうです。子育ての環境が少しでも良くなればと思います。

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