正しい言葉って難しい…「ら抜き」は私も間違えてしまう
最近は、若い世代だけではなく、年配の人たちの“日本語の乱れ”が目立つ。「ムズい」「ハズい」といった短縮系だけではなく、“ら抜き”言葉などは全世代で使われている。ハイヒール・リンゴもこの“ら抜き”は間違えてしまうこともあるという。間違えないようにするには経験しかないというが、リンゴが実践している“ら抜き”の見分け方とは…。
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この連載でもたびたび若い人の言葉遣いについて書いてきましたが、逆にそこそこの年齢の人の言動にも「??」と思うことがあります。
決して若くはない方のコメントで「ムズい」「ハズい」といった言葉を使っていると、何だかムズムズします。コメンテーターで結構堅めの肩書の方が「それはハズいですよね」と発言されると、「えっ」と思ってしまうのは私だけでしょうか。「これはムズい問題で」とプライベートな場で言うのは良いとして、テレビ等で言うのは違和感を覚えますね。
「○○とか」も気になりますね。「お時間とかありますか」「お席とかお取りしましょうか」と、「とか」は本来事柄の並列、列挙するための言葉ですが、最近はその事柄の断定をぼかすために使われ出し、エエ年の大人も便利使いしだしました。どうなんでしょうね。
そんな気になる言葉のなかで、私自身も間違えてしまうのが「ら抜き」です。アナウンサーの方にどうすれば間違えないか尋ねたことがあるんですが、とっさに判断するのは“経験値”だそうです。私にはその経験値がないから、見分け方を教えてもらいました。それが「最後の『る』を取って命令形にしたとき通じていれば『ら』はいらない」という方法です。
例えば「走る」の命令形は「走れ」。このまま通じるから「走られる」にはならない。「ら」は要らないのです。「食べる」は「食べれ」では命令として通じないから、「ら」を入れて「食べられる」。「出れる」は「出れ」では通じないから、「ら」を入れて「出られる」が正しい。
この“命令”に変える方法を教えてもらってから、より「ら抜き」を気をつけるようになりました。話すときはなかなか難しいですけど、書くときは意識しています。まあ「ら抜き」でも通じちゃうんですけど。正しい言葉って、難しいですね。