秀樹さん、たくさんの思い出をありがとう!絶対忘れないからね
歌手の西城秀樹さんが先日亡くなった。ハイヒール・リンゴも若いころからの大ファンであり、長じて仕事でも交流を持つようになった。「リンゴちゃんがいるのなら」とリンゴがMCを務める番組に何度も出演した。またリンゴも西城さんのリハビリ現場を取材するなど、公私にわたって交流。そんな長年にわたる西城さんへの思い出を語った。
◇ ◇
私は先日亡くなられた西城秀樹さんの大ファンで、秀樹は私の大スターでした。昭和の大スターってまずは御三家で、秀樹さんは新御三家。橋幸夫さん、舟木一夫さん、西郷輝彦さんという御三家の方々がお元気でご活躍なのに、新御三家の秀樹さんが亡くなるのは本当に衝撃です。
阪神・淡路大震災のとき、秀樹さんが被災地でボランティア活動をし、「ヤングマン」を歌われたことがありました。神戸まで故・桑名正博さんが好意で船を出してくださいました。うちの旦那さんもスタッフとして参加していたのですが、あまりにも悲惨な状況に、秀樹さんは歌うことを躊躇(ちゅうちょ)されていたそうです。でも被災者の方々の「ぜひ歌ってパワーを送って欲しい」という声に押されて歌い、その場にいたみんな感動・感涙。以来、毎年10月、大阪の秀樹さんのコンサートには、私たちは夫婦で行くようになりました。今年はそのコンサートがないなんて、まだ信じられません。
私が出演する番組にも「リンゴちゃんがいるのなら」と大阪まで何度も来て下さった。リハビリの取材に伺ったこともありました。後悔は、あまりにも好きすぎて「一緒に写真を撮って下さい」と言えなかったこと。楽屋でご挨拶しても、いまさらお願いできなくて。だから手元にあるのは、SNSにもアップした2006年の打ち上げの後に撮ったたった1枚だけなのです。
秀樹さんと言えば、カレーCMの「ヒデキ、感激!」が思い浮かびます。あの指で頬を叩いてそのまま突き上げるポーズは、実は手話の「美味しい」と「感激」を元にしたものなんです。最初は聴覚障害の方に失礼じゃないかと周囲に相談し、逆に障害の方にも喜ばれるんじゃないかとあのポーズを取り入れたんだとか。秀樹さんはコンサートでもステージが一番よく見える場所に、車いす席を設けていた。そういう人だから、手話を取り入れたことにもみんな納得したんだと思います。
以前、私が秀樹さんのファンだと知っていたマネージャーが、私と月亭八光とで『リンゴとハチミツとろ~りとけてる』って番組を企画しました。中身は何も決まっていなくて、決まっていたのは秀樹さんのブッキングだけ。結局、ボツってしまったんですが(笑)、秀樹さんも「やろうよ!」とおっしゃって下さっていたのがいい思い出です。
秀樹さん、たくさんの思い出をありがとう。絶対にあなたの事、忘れないからね。又、いつかお会いしましょう!!