「ビニール袋を持ち込んだら罰金400万円!」のケニアに行って感じたこと
ハンバーガーチェーン「マクドナルド」が、全国に先駆けて長崎県23店舗で「プラスチック製手さげ袋」の有料化(1袋5円)を始めたというニュースに衝撃を受けました。
何を隠そう私はマクドナルドのドリンク1杯用のミニサイズのビニール袋の愛用者。本当に便利で、たたんで持ち歩いているぐらい。有料になっても、購入して何度も使うのは変わらないと思いますが、コンビニのレジ袋有料には慣れても、マクドナルドもビニール袋が有料になるのかと思うとショックですね。
先日、トルコからケニアに行く長期のロケに行ってきました。そのロケに出発する1週間ほど前に「ケニアにビニール袋を持ち込んだら、最長禁錮4年か最高400万円の罰金」との情報が入ったのです。ケニアでは環境保護のため2017年に「ポリ袋禁止令」が制定され、製造・販売・輸入はもちろん、使用も禁じられているそうなのですが、ちょっと厳しすぎませんかって!!
私たちは「どこまでがいいの?どこからがダメなの?」と大混乱。調べようにも、最近は新型コロナの影響でケニアに行った人がいなくて実情がよくわからない。ガイドブックで有名な『地球の歩き方』も、やはり情報が3年ぐらい前で止まっているとのことでした。
3日ぐらい前になって「ジップロックと衣服の圧縮袋はOK」ということがわかり、何回か使える物はいいのだろうなとおぼろげに理解。いつもならパパッと詰め込む荷作りですが、今回は中身を袋から出す作業が増えました。テレビカメラ等、機材類を雨から守るシャワーキャップも、スタッフが1つずつ外袋を外すという地味な作業を強いられました。とにかく罰金400万円ですから。
ドキドキしながら入国すると、空港ではまさかの検査なし。ただ、やっぱりホテルでは使い捨ての物は全くなく、石鹸もむき出し。ごみ入れには紙袋がセットされていました。
ケニアでは、首都ナイロビからマサイマラ国立公園へ。人間は国立公園の中には住めず、隣接しているドーナツ状に広がる保護区で生活しています。動物だけがいる国立公園にビニール袋が落ちていることはなかったのですが、保護区に入ると、いつのものなのかビニール袋が捨てられている。実際、そこで家畜として飼われている食用の牛の胃袋からはものすごい量のビニール袋が出てきたといいます。
ビニール袋排除を徹底しようとするケニアの法律は画期的なものだと思いますが、正直まだ管理しきれていない状態。それでも今回、ケニアに行ってみて意識の持ちようで環境汚染は歯止めがかけられると感じました。「禁錮、罰金」を恐れてビニール袋を手放した私たちですが(笑)、これからは「不便を楽しむ」ということをしていかなければいけないなと感じたケニアのロケでした。
そんなケニアでの模様は、27日の読売テレビ「あさパラS」(土曜、前9・25)で放送予定。良かったらご覧ください。