【回答者・松野明美】好きな人がいます…
【聞きたい】好きな人がいます。雑貨屋の店員さんです。通っているうちに彼のことが頭から離れなくなりました。私より少し若いぐらい。たまに世間話ができた日はうれしくて眠れません。もっと仲良くなりたいのですが、私は消極的なタイプで…。いい方法を教えて下さい。(31歳・女性)
【答えます】お悩みを読んで、20年前に夫と出会ったときのことを思い出しました。夫の父が私のマラソン後援会の会員で、夫の弟の結婚式への出席を頼まれたんです。そうしたら、家族席にいた夫に私が一目ぼれですよ。
27歳で現役を引退して、初めは彼氏つくりたい!結婚したい!と思っていたのですが、いいなと思う人もいなくて諦めかけていたら…思ってないときに出会うものなんですね。もう見た瞬間に、頭の中で結婚式の鐘みたいなのがガンガンガンガン鳴りました。本当に鳴るんですよ!30歳前でしたから、質問の方と同じぐらいですね。
本当に好きなのであれば、可能性がゼロじゃないかぎりアタックするべきです。恋愛経験がゼロに近かった私も、何とか電話番号を聞いて頑張りました。当時は私が熊本、夫が東京に住んでいたのですが「あさって上京しますので食事しましょう」と。
お相手は雑貨屋の店員さんですよね。毎日毎日通って常連客になる手もありますが、私ならバイトをさせてもらいます。客ではなく、仲間になるんです。「好き」「付き合って!」と言うより、一緒にいることが当たり前になり、自然とそういう方向に…。悩みを相談するとか、演技もできますから(笑)。
自分の思いを伝えないと、人生を振り返って後で絶対に後悔すると思うんですよ。お悩みの方も、もう“鐘”を聞かれてるんじゃないでしょうか。赤い糸が結ばれているかはわかりませんが、結ぶのは自分!一度しかない人生です。たとえ実らなかったとしても、絶対にそういう経験があれば魅力的になれます。諦めないでほしいですね。
◆松野明美(まつの・あけみ)熊本県出身、49歳。88年ソウル五輪女子1万メートル出場。引退後の01年に結婚、2児の母。現在は熊本県議会議員。講演、タレントなど多方面でも活躍。本紙マラソン評論家。