【大山×池山氏対談】虎の4番、覚醒秘話明かした きっかけは矢野監督の金言
デイリースポーツ評論家の池山隆寛氏(53)が、3年目の飛躍に期待がかかる大山悠輔内野手(24)を単独インタビューした。昨年9本塁打を量産した9月の活躍を振り返った中で、その裏に当時2軍監督だった矢野燿大監督(50)の助言があったことを明かした大山。ここまでの実戦で4番に起用されてきているのも期待の表れであり、昨年の「恩返し」も含めて指揮官の思いに応える1年にする覚悟だ。
◇ ◇
池山隆寛氏(以下、池山)「今回のキャンプというのは、大山選手にとってここまでどうですか」
大山悠輔内野手(以下、大山)「自分のやりたいことはしっかりとやってきたんですけど、やっぱり練習と実戦の違いというのが、違いがあるなと。また新しい課題が見つかった感じがします」
池山「気を付けてやっていることというのは何かある?」
大山「技術的な部分では、まだたくさんありますし。まず一番はケガをしないことですね。ケガをしてしまったらいけないので、気を付けています」
池山「ここまでオープン戦などで4番を任されている。矢野監督の期待の表れだと思うが、そこに関してはどう感じてるのかな」
大山「その打順で使ってもらっているということで、期待されているというのは感じますけど、それにしっかり応えないといけないなという気持ちがありますし、まずは自分のことをしっかりやらないといけないなと思いますね」
池山「去年は春先から苦しんで、2軍落ちも経験した中で9月に9本塁打を打つなどの開眼ぶりというのがあった。そこに至るまでに2軍で何かきっかけがあったのかな」
大山「成績が悪くてファームに落ちて。そのファームでの練習で矢野さんと話をして、『自分の野球人生だから、自分の思った通りにしっかりと自分で悔いのないようにやれ』というようなことを言われたのが、すごくきっかけになったと思っていまして」
(続けて)
「それまでは、打てなかったら(形を)変えて、というのをやっていたんですけど、そうやって矢野さんと話をしてからは、しっかりこれを続けようというのが見つかりました。それで少しずつ自分の形というのができてきて、9月の結果につながったのかなと思います」
池山「今年のここまでの打撃というのは、9月のいい時のフォームとさほど変わってないのかな」
大山「タイミングの取り方をその時その時で変えてみたりはしてますけど、その9月からは、フォーム的には変えてないですね」
池山「改めて、今季にかける目標というのを教えてください」
大山「1年目、2年目と試合に出させてもらいましたけど、1年間、1軍にいたことはないですし、規定打席というのは最低でもクリアしないといけないと思っているので。まずはそこをクリアして、レギュラーとしての位置をしっかり確立できるように結果を残したいなと思いますね」
池山「昨年の11本のうち、左投手から9本打っている。右に比べて、左の方が得意という意識はある?」
大山「自分では右、左の好き嫌いはないですけど、結果のその数字を見たら、左の方が打ってるなというのは思いますね」
池山「浦添でのヤクルトとのオープン戦から、昨年9月の良かった時のバットを使ったそうだけど、何か感じを変えたかったの?」
大山「そうですね。流れを変えるという意味でも変えてみようかなという気があって。技術的なところは変えずに、周りのことを変えてみようかなと」
池山「タイミングの取り方で言えば、足の上げ方を探っているような感じがする」
大山「ずっと足を上げてるんですけど、何回かすり足にしてみようかなとやってみたことはありますけど、どうしてもタイミングが合わなかったので。しっかり足を上げて待ちたいなというのがありますね」
池山「足は上げた上で、でももう少し力強さ、迫力みたいなものがほしいなというのも感じるんだけど」
大山「そうですね、自分の中でそこを気にしすぎてるかなというところはあります」
-調子にも波がある中で、良くない時にはどうやって乗り越えようとする?
大山「練習をして、いろいろ映像を見てやるしかないと思ってるので。そこは自分で考えてやるしかないなと思ってますね」
池山「侍ジャパンのことにも触れたいけど、選出されたことに関しては素直にどういった思いがあるのか教えてください」
大山「去年も選んでいただいて、やっぱり勉強になることしかなかったので。他の球団の活躍している選手が集まるので、そこで間近で見て、学べる、盗める場所だと思っているので。行くからにはいい結果を残したいですけど、今後の野球人生につながる何かも見つかると思うので、そういうところも楽しみですね」