内山、サイズダウンも肉体進化に自信
「WBA世界Sフェザー級タイトルマッチ」(16日、ウイングハット春日部)
ボクシングのダブル世界戦の予備検診が13日、都内で行われ、王者・内山高志(ワタナベ)と挑戦者のマイケル・ファレナス(フィリピン)、王者ソニーボーイ・ハロ(フィリピン)と挑戦者の五十嵐俊幸(帝拳)は、ともに異常がなかった。フィジカル強化に努めた内山は、わずかなサイズダウンが見られたものの、見えない部分での肉体の強化を実感。堂々と勝利を宣言した。
見えないところでパワーアップだ。下半身を中心にフィジカル強化に努めた内山。前戦の予備検診時と比べて首回りが1センチ、胸囲は2ミリと、若干サイズダウンしたが「体重は変わってないから。ボディービルじゃないので。太くなったらおかしい」と気にとめず、「鍛えてきた中の部分が変わっていると思う」と、筋肉の質の変化を口にした。
数字には表れにくいが、「1個1個の筋肉がしっかりしてきて、インナーマッスル(深層部の筋肉)がついてるのが分かる」という。その効果は「動きが0・0何秒速くなるとか、疲れたときに70%の力が出せなかったところが、75%出せるとか、ちょっとした部分」と説明した。
10日の公開練習ではスパーリング相手をボディーブローでもん絶させ、パワーアップを印象づけた。「8オンスのグローブをつけて、どれだけのパフォーマンスができるか楽しみ」と、表情は自信にあふれていた。
ファレナスは内山より身長で7・3センチ、リーチは8・9センチ下回った。「小さい相手とも練習してきたので、問題ない」と話し、「入ってくると思うので、アッパー系が有効だと思う」と、攻略法を描いた。
「KOだろうが判定だろうが勝つイメージしかない」。無敗の“KOダイナマイト”が、さらなる進化を証明する。