丸藤、2年前のうっぷん晴らす好発進
「新日本」(1日、後楽園ホール)
これが箱舟の実力だ!22年目を迎えた真夏の本場所「G1クライマックス」が開幕し、10年の出場を負傷で流したノアの丸藤正道(32)が待望の初出場を果たした。丸藤は因縁の10年を制した小島聡(41)と、Aブロック公式戦で激突。必殺の右ラリアートを痛撃されながらもフランケンシュタイナーで3カウントを奪取し、幸先良いスタートを切った。
小島を撃破した丸藤は「今日は絶対に落とせなかった。どんな手を使っても」とつぶやいた。それは2年前の経緯があったからかもしれない。
一昨年、丸藤は上半期の新日本をIWGPジュニアヘビー級王者として席巻。G1初出場は待望の決定だったが、直前に出場したDDTの7・25両国大会で負傷し、変形性頚椎症性神経根症で欠場を余儀なくされた。
当時、全日本を退団してフリーになっていた小島との対戦機運も盛り上がっていたが、こちらも消滅している。
元・相思相愛だけに研究済みか、試合は初シングルながら裏のかき合いに。「すげえラリアート」(丸藤)を食ったのがエプロンだったのが幸い。場外でダメージから回復した丸藤はリングに戻るとラリアート、ローリングエルボーをかわし、フランケンシュタイナー1発で勝負を決めた。
丸藤は「小島は過去のチャンピオンか。そんなの関係ない、次だ次」と、早々に次戦を見すえた。ノア勢では03年、秋山準が準優勝。天才児に課せられた任務は当然、その上しかない。