粟生、初のKO宣言「倒して勝つ」
「WBC世界Sフェザー級タイトルマッチ」(27日、東京国際フォーラム)
“ニュー粟生”で圧勝だ。王者・粟生隆寛が23日、所属する都内の帝拳ジムで公開練習を行い、3試合ぶりのKOでのV4防衛を誓った。
ただ勝つだけではない。「倒して勝ちたい」。粟生の口から初めてKO宣言が飛び出した。「プロである以上、魅せるボクシングをしないと」と、カウンター型でディフェンシブと見られがちなスタイルからの転換を明言。それは相手のディアス対策にもつながる。
同ジムの浜田剛史代表が「手数が多くて打ち終わりがない。合わせるのがうまい粟生は、待つと待ったままになってしまう」と警戒する挑戦者。粟生は「自分でコントロールするため、先手を取っていきたい」と、積極的に仕掛ける構えだ。
ディアスとは6年前にスパーリングを行っており、「そのころの自分は待ちのボクシングだったので、変わった自分を見てびっくりするんじゃないか」と、“進化”に自信を見せた。
前回の防衛戦から取り入れた、期間を長く取る新減量法も医師、シェフらと食事のメニューを考えるなどグレードアップ。「みなさんに強いと思われる試合をしたい」と静かに闘志を燃やした。