「ＷＢＣ女子世界アトム級タイトルマッチ」（１７日、後楽園ホール）

　王者・小関桃が１日、都内の所属ジムで、挑戦者・花形冴美との９度目の防衛戦に向け、練習を公開した。所用でタイから来日中の元ＷＢＡ、ＷＢＣ世界バンタム級王者ウィラポン・ナコンルアンプロモーション氏（４４）が臨時コーチを務めることで指導を受けるとともに、防衛回数の大幅更新を厳命された。

　１４度の防衛を誇る元名王者からは「今まで通り一生懸命やれば間違いない。僕の記録ではなく、（タイの元ＷＢＡ世界スーパーフライ級王者）カオサイ・ギャラクシーの記録（１９回防衛）を目指してほしい」とエールを送られた。０５年から親交があり、数回指導を受けたこともある。この一戦にかかる日本女子の最多防衛記録は通過点とばかりに、小関は「恐れ多いです」と恐縮した。

　右ファイターの花形を想定したスパーリングでは、真っ向から打ち合う場面を見たウィラポン氏から、すかさず「右に回って左につなげろ！！」と指導された。王者は「２試合分のスパーリングをこなしてきた。相手は気持ちのある選手。集中力を切らすと命取りになる」と慢心はなかった。