小関V9防衛 国内女子で単独最多
「WBC世界女子アトム級タイトルマッチ」(17日、後楽園ホール)
WBC女子世界アトム級タイトルマッチは、王者の小関桃(30)=青木=が挑戦者で同級9位の花形冴美(28)=花形=を3‐0の判定で下し、国内女子で単独最多となる9度目の防衛に成功した。序盤から積極的に前に出た王者が手数、正確性で圧倒した。
防衛した小関は「今日も反省ばかり。先のことは考えられない。一戦一戦をしっかり戦いたい」と振り返った。防衛回数で並んでいたWBA女子世界ミニマム級王者・多田悦子を抜いても、普段通り謙虚だった。
だが新境地も見せた。ファイターの花形より先にパンチを出し、足を止めて打ち合う場面も。「相手の気持ちが熱くて、それに応えてしまった。セコンドに怒られました」と頭をかいた。実は2日前、原因不明の吐き気と頭痛を患った。体調が戻ったのはこの日の朝。「ほっとしました。首の皮一枚つながりました」と胸をなで下ろした。
周囲から具志堅用高のV13の更新を期待される。記録には無関心を装うが「自分はもっとできることがある」と小関。三十路(みそじ)に突入しても、この向上心が続く限り、4年半に伸びた長期政権は当分続きそうだ。