ゆずポン涙の電撃引退発表…来年4月で

 女子プロレスラーでグラビアアイドルの愛川ゆず季(29)が18日、都内で会見し、来年4月29日のスターダム両国国技館大会を最後にプロレスから引退することを発表した。来年30歳を迎える愛川は、体力的なことなどから昨年末に決断したことを涙ながらに明かした。03年にタレントデビューした愛川は、10年10月にプロレスデビュー。芸能活動と両立する“グラレスラー”として全力ファイトで人気を集め、昨年、今年とプロレス大賞の女子プロレス大賞を2年連続で受賞した。

 リングでの“ゆずポン”が、来年4月で見納めになる。一昨年10月のデビューからわずか2年半。女子レスラーとして人気、実力ともトップのまま引退する。

 黄色を基調としたコスチュームで登場した愛川だったが、笑顔は続かなかった。「来年の4月29日、スターダムの両国大会でプロレスを引退します」と発表すると、涙が止まらなくなった。「プロレスを始めるからには真剣にやっていきたいと感じ、そういう(激しい)戦い方をしてきて、体がきつくて限界を感じているのもそう(理由)です」と思いを明かした。

 決断は昨年末、感激した女子プロレス大賞の受賞直後だった。スターダムの小川社長、所属芸能事務所に相談。“ゴール”が決まった。「プロレスは居心地がいいところで、なくなるのは怖い部分がある。でも、来年30歳になるし、芸能活動も10周年。節目のときに女の子として、人生をもう一回考えようと」

 駆け抜けた2年間だった。タレントとして低迷していた愛川は、一念発起しプロレスに懸けた。地道な練習と食事摂取で7キロ増量。今年5月にはぎっくり腰で欠場、悔し涙も流した。すべては真剣に向き合った証拠だった。

 太く短いレスラー生活で天下を取った愛川は、引退まで全力を尽くす。まずは24日の後楽園で高橋奈苗のワールド・オブ・スターダム王座に挑む。「赤いベルトに挑戦できるのは人生で最後だと思う。両国のメーンで守ったベルトを愛媛の実家に飾りたい」と力強く宣言。唯一無二の“グラレスラー”は、華やかなまま去っていく。

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