中邑V4「プロレスラーは強いんです」
「新日本」(4日、東京ドーム)
IWGPインターコンチネンタル選手権は王者・中邑真輔(32)が、桜庭和志(43)の挑戦を退け、4度目防衛に成功。関節技に苦しみながらも、最後はボマイェで仕留めた。
東京ドームの幻影を払いのけてみせた。中邑が桜庭の関節技に苦しめられながらも、土壇場で必殺のボマイェを決めて4度目の防衛に成功。試合後のマイクパフォーマンスで「プロレスラーは強いんです。一番強いのは、プロレスラーなんだよ!」と、桜庭超えを果たした喜びを爆発させた。
常に進化と刺激を求める中邑にとって、00年5月に東京ドームでホイス・グレイシーを破るという伝説を作り上げた桜庭はこれ以上ない対戦相手。ブシロードの社長で、新日本の木谷高明会長がセコンドについたIQレスラーを乗り越えることが、プロレスラーの強さを実証することだった。
桜庭は打撃、グラウンドに持ち込んでの関節技で、ジワジワと中邑を追い込んでいった。中盤にはおきて破りの左ヒザをカウンターで決めて、桜庭ロックから三角締め、さらに腕ひしぎ逆十字固めで中邑は苦悶(くもん)の表情でギブアップ寸前。ところが、絶体絶命のピンチを脱すると久々にランドスライドをさく裂させ、低空飛行のボマイェでダメージを与えてから、とどめのボマイェで桜庭からピンフォールを奪った。
中邑は「なかなか味わうことができない、いい緊張感の試合で楽しかった」と充実の表情で振り返ると、すぐに「これからも世界へ向けて、このベルトの価値を上げていくだけ」と、その目に次なる舞台で戦う自身の姿を映らせていた。