八重樫再起戦飾るも反省「出直します」
「ボクシング10回戦」(5日、後楽園ホール)
昨年6月の井岡一翔(井岡)とのWBC・WBA世界ミニマム級王座統一戦に敗れて以来の再起戦に臨んだWBA同7位の八重樫東(29)=大橋=は、サンムアンローイ・ゴーキャットジム(27)=タイ=を9回KOで下した。
階級を上げての再出発。八重樫は左ジャブを突いてペースをつかみ、9回終了間際に連打から最後は左ボディーでダウンを奪うと、相手はマウスピースを吐き出して戦意喪失。文句なしのKOで再起戦を飾ったものの「アグレッシブにいけば、もっと早く終わっていた。こんな内容じゃ上の階級では無理。出直します」と、試合後は反省のコメントを並べた。
階級アップを機に原点回帰を目指した。ここ数試合は激しい打撃戦が続き、ディフェンスの重要性を再認識。同じく世界王者復帰を目指す長谷川穂積(真正)からも、自身のブログに「防御が大事」とコメントが届き、パンチをもらわないことをテーマに掲げていた。ただ、「バランスが(防御に)片寄りすぎた」と、攻めの姿勢が弱まったことが消化不良につながった。
「すいません。きょうの試合はナシということで…」と表情が晴れなかった八重樫だが、大橋会長は「最近は打ち合いが多くファイター化していたが、きょうの試合内容なら十分に合格点」と一定の評価。今後はライトフライ級が主戦場になる見通し。次回こそバージョンアップした姿を見せつける。