大毅、河野指名 2階級制覇へ交渉中
ボクシングの亀田3兄弟の長男でWBA世界バンタム級王者の興毅(26)、次男で同スーパーフライ級2位の大毅(24)、三男でWBC世界バンタム級4位の和毅(21)が8日、都内の所属ジムで始動した。大毅はWBA世界スーパーフライ級王者の河野公平(32)=ワタナベ=に照準を定めて2階級制覇への挑戦を宣言。興毅は年末に世界初の3兄弟での3大世界戦実現に意欲を見せた。
狙いは定まった。6日に24歳の誕生日を迎えた大毅は、今年の目標を色紙に「打倒河野」と記した。世界2階級制覇への対戦相手として、WBA世界スーパーフライ級王者の河野を指名。「すぐにでもやりたいですよ、明日にでも」と気合十分。兄の興毅は「もう交渉してる。春、4月ぐらいにできたらええ。日本人同士やし、盛り上がると思うよ」と説明した。
河野は昨年の大みそかに、大毅にも勝利した経験のあるテーパリット・ゴーキャットジム(タイ)に大番狂わせで勝って王座を奪取。その試合を見た大毅は「ひょっとしたら、と思ってたよ。テーパリットはなめてかかるから」と河野の勝利を予感していたという。
テーパリットへのリベンジに燃えていたが、「勝った選手とやる」と未練はない。河野については「3回目の世界挑戦やったし、頑張るボクサーやと思う。頑張ったから勝てたんじゃないですか。前に出るから、やりやすい」と自信を見せた。兄の興毅も「向こうも勇敢やから、激しい打撃戦になると思う」と好勝負を予想した。
大毅の野望はふくらむ一方だ。「2階級制覇して、防衛して、年末ぐらいには3階級制覇。それが目標やね」。兄の興毅と実績で並び、今年を大いなる飛躍の年にしたい。へび年生まれの年男は、とぐろを巻いて獲物をにらみつける。