八重樫陣営「KOしてください」

 「WBC世界フライ級タイトルマッチ」(8日、両国国技館)

 調印式とルールミーティングが6日、都内のホテルで行われ、挑戦者の八重樫東(大橋)が所属する大橋ジムの大橋秀行会長(48)が、自身の「KOしてください」発言をめぐって、王者・五十嵐俊幸(帝拳)が所属する帝拳ジムの本田明彦会長(65)と虚々実々の舌戦を繰り広げた。また、帝拳ジムの浜田剛史代表(52)はレフェリーに、ガマリエル・ディアスのバッティング、ヒジ打ちの重点的なチェックを要求した。

 まさかの発言だった。対戦相手にKOをお願いした。八重樫より体格で上回るアウトボクサーの五十嵐を打ち合いに誘う考えだった。ところが、「八重樫をKOしてください」と言ってしまった大橋会長。「『KOするつもりで来てください』と言うつもりが、間違えた」とのことだが、そこから虚々実々の腹の探り合いが始まった。

 それを聞いた本田会長は大橋会長に歩み寄り、「大丈夫。KOを狙うから」とニヤリ。「逃げて、逃げて1発KO。でも、八重樫の方が逃げるんじゃないか」とけん制すると、大橋会長は「バレてしまった…」とつぶやいたが、顔には余裕の笑みが浮かんでいた。

 リングに上がる2人は冷静だった。五十嵐は「パンチがないのでKOできるか分からないですが、興奮させる試合をしたい」とサラリ。八重樫は「ビックリしました。会長がそんなこと言うなんて」と苦笑したが、「できるだけ平常心で。打ち合うかどうかはケースバイケースでやりたい」と話した。注目の日本人対決は、ゴングが鳴る前から予想外の展開だ。

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