一翔、圧倒的“ボルト級”KOで勝つ

 「WBA世界ライトフライ級タイトルマッチ」(9月11日、ボディメーカーコロシアム)

 王者・井岡一翔が13日、所属する井岡ジムで、WBA世界ミニマム級王者・宮崎亮とともにスパーリングを公開。一翔は、世界陸上の男子100メートルを制したウサイン・ボルト(ジャマイカ)を引き合いに出し、自身も絶対的な強さを持つ王者になることを誓った。

 眠る前、テレビで見たボルトの走りに目を奪われた。一翔は「あれだけ注目されてプレッシャーもある中で記録を残すのはすごい」と陸上界の世界王者を称賛。「僕も常に一番じゃないと満足しない。世界王者じゃないといけない」と続けた。

 ボルト級王者に求められるのはKO勝利だ。12日には、東京で行われた世界戦で、WBC世界バンタム級王者の山中慎介が、1回KO勝ちで衝撃的な強さを全世界に示した。一翔も「できればKOしたい気持ちがある。(観客も)それを見に来ていると思う」と目標に掲げた。

 世界戦に向けた練習時期が、夏本番と重なるのは初めてだが、調整は順調だ。熱中症に気をつけながら、朝のロードワークは欠かさない。体を冷やすアイスクリームは口にしないなど、食べ物にも注意している。

 状況次第では、ライトフライ級で最後になるかもしれない試合。「自分の強さを分かってもらう試合にするしかないですね」。会場の観客はもちろん、ボルトのようにテレビの前のファンにも王者の強さを見せつける。

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