村田、プロ初戦へ最強セコンド陣で万全
「ボクシング6回戦」(25日、有明コロシアム)
25日に東京・有明コロシアムでプロデビュー戦(ノンタイトル6回戦)に臨む、ボクシングのロンドン五輪ミドル級金メダリスト村田諒太(27)=三迫=が24日、都内で計量を行い契約ウエートの73・0キロで一発でクリアした。対戦する東洋太平洋ミドル級王者柴田明雄(31)=ワタナベ=も同じく73・0キロでパス。超大物プロモーターのボブ・アラム氏(81)が観戦する前で、村田陣営も最強のセコンドトリオで万全を期す。また、同日に神奈川・スカイアリーナ座間で日本ライトフライ級王者田口良一(26)=ワタナベ=に挑戦する同級1位井上尚弥(20)=大橋=は、この日誕生日を迎えた父・真吾さんに史上最速タイでのチャンピオンベルト奪取を誓った。
まずは第一関門をクリアだ。体重計に乗った村田は契約ウエートぴったりの73・0キロを告げられると右手で力強くガッツポーズ。「ひとまず安心。体調はいいので楽しみ。徐々に気持ちは高まってきているけど、試合会場に入らないと緊張感は最高潮には達しないと思う」と冷静に語った。当日までは肉類やパスタ中心の食事を摂取して体力の回復を図る。
前日の記者会見に続き、計量の会場にも米興行大手トップランク社のボブ・アラム氏が姿を見せた。モハメド・アリを手始めにオスカー・デラ・ホーヤ、マニー・パッキャオと世界的大スターをプロモートしてきた超大物が、五輪金メダリストにかける期待は大きい。近い将来のビッグマッチに備えて、直接その目で村田の“商品価値”を見極める。
村田のセコンドには最強のトリオがそろう。プロ入り表明後からコンビを組んだイスマエル・サラストレーナー、帝拳ジムで多くの世界王者を指導した葛西裕一トレーナーに加え、カットマン(主に止血を担当する)の第一人者として知られているミゲール・ディアス氏が加わる。特にアマとは違いヘッドギアなしで戦う村田にとって、ディアス氏の存在は何より心強い。盛り上がる周囲に対して、「何よりもボク自身が期待している」と進化ぶりに手応えをつかんでいる様子。ついにプロボクサー・村田諒太が、そのベールを脱ぐ時がきた。