一翔“詰め将棋”戦法で3戦連続KOだ
「WBA世界ライトフライ級タイトルマッチ」(11日、大阪・ボディメーカーコロシアム)
王者・井岡一翔(井岡)が5日、大阪市内の所属ジムで練習を公開した。5月のウィサヌ戦(タイ)では、自らをスパイ映画「007」シリーズの主人公ジェームズ・ボンドになぞらえたが、今回は「詰め将棋みたいなボクシングをしたい」と新たなテーマを掲げた。
ウィサヌ戦は、多彩なコンビネーションでダメージを与え、9回に右ボディーブローでKOした。相手の動きに制限をかけながら、倒れるまで最善手の連続で苦しめるさまはまさに詰め将棋。将棋はあまりやらないというが、自らのボクシングのイメージに重なった。
この日、一翔と3回のスパーリングを行った日本バンタム級1位の川口裕は「僕が行ったら半歩下がる。カウンターにいくと、さらにそこにカウンターを合わせてくる」と絶賛。「将棋みたいなボクシング。防衛は堅いですね」と口にした。
今回もKO勝利なら、元WBA世界ライトフライ級王者・具志堅用高氏以来、35年ぶりの同級世界戦3連続KOとなる。「また、その記録が生まれるんじゃないですかね」と自信満々の一翔。リングを将棋盤に見立てて“詰み”の瞬間まで攻め続ける。