曙、王道トーナメント制す!3冠挑戦へ
「全日本」(23日、名古屋国際会議場)
曙(44)が潮崎豪(31)を破り、王道トーナメントの頂点に輝いた。潮崎のラリアート、ブレーンバスターなどでピンチに陥る場面もあったが、心は折れなかった。最後は逆水平をチョップで返してダウンさせた後、豪快なヨコヅナインパクト(パイルドライバー)を浴びせて完ぺきなフォール勝ち。黄金のトロフィーを受け取ると、四方に両手を上げ、一礼して歓声に応えた。「気持ちと気持ちのぶつかり合いだった」という潮崎と健闘をたたえ合った曙は、10・27両国で諏訪魔(36)の3冠王座挑戦が決定的となった。
1日付けで全日本入りし、試合後、リング上から「全日本プロレスの曙です」とあいさつした元横綱は、所属初シリーズとなった今大会が、負傷をおしての強行出場だったと告白した。別人格のキラウェアとして出場した8・31横浜大花火の電流爆破戦(対おおニタ)で腹部の肉が見えるほどの全治1カ月のやけどを負い、ドクターストップがかかっていたという。
「(全日本と)契約して一発目に休場っていうわけにはいかない。男として自分で腹を決めたことは最後までやらないと。このシリーズは(1回戦の)秋山(準)さんをはじめ、ロウ・キー、潮崎選手。正直言うと疲れたけど、本当に楽しかった」。覚悟の参戦で結果を出した曙は、安どの笑みを浮かべた。