曙、悲願の3冠王座奪取 感極まり涙
「全日本」(27日、両国国技館)
曙(44)が諏訪魔(36)を下し、悲願の3冠王座を奪取した。裸絞めに耐え、必殺のヨコヅナインパクト(脳天くい打ち)で勝利をものにした。
「とにかくうれしい」。05年の初参戦から8年で「プロレス界の横綱」を射止めた。会場入り前、古巣の東関部屋に寄って勝利を祈ったという大相撲の第64代横綱は「05年(8月4日、旧WRESTLE‐1)に日本マットでデビューした時、ここ(両国)でどれだけブーイングを浴びたか」と話すと、感極まり目を潤ませた。
1本化された新3冠ベルトをドリー・ファンク・ジュニア新PWF会長(72)から渡されたが、真の王者となるまで腰には巻かない。至宝を右肩にかけ、雲竜型土俵入りポーズを披露した。
「横綱も同じで、守るのが大変。追われる立場になる」という言葉通りに試合後、諏訪魔と世界タッグ王座を保持するジョー・ドーリングが登場。ベルトにツバを吐く暴挙で5冠への挑戦をアピールし、11・24長野大会での初防衛戦が浮上した。全日本の頂点に立った曙の真価が問われるはこれからだ。